2002年9月 日々雑感の目次へ  トップページへ

9月30日:

「どれだけ消費すれば満足なのか」を読んで
 「社会問題」などという分野のページに分けたほうがいいかもしれないが
 いまのところここに書いておきます

 (目次)
[I] 消費と経済
1.地球はどこまで耐えられるか
2.世界に広がる消費社会
3.豊かさゆえの貧困
4.消費の環境コスト

[II] 消費と地球環境
5.食いつくし、飲みつくす

6.どこまでも自動車に乗って

7.世界を使い捨てる


[III] 消費と文化
8.「消費しなければ衰退する」という神話

9.欲望を刺激する社会

10.永続の文化をめざして

9月23日:

今週の読書

   今回は分野が定まってません。


・「獄中日記」16歳の罪と罰 水谷和弘 著 三樹書房
・元刑務官が明かす「刑務所(ムショ)のすべて」
 坂本敏夫 著 日本文芸社
・「消費不況の経済学」買い渋りはなぜ起きたか
 武藤博道 著 日本経済新聞社 
・「どれだけ消費すれば満足なのか」
 アラン・ダーニング 著  山藤 泰 訳 ダイヤモンド社
・「浪費するアメリカ人」なぜ要らないものまで欲しがるか
 ジュリエット B.ショア 森岡孝二 監訳 岩波書店
・「文房具と旅をしよう」
 寺村栄次 浅井良子 スコス ステーショナリーズ・カフェ
・「定年欧州自転車旅行」
 上林三郎 著 連合出版

9月4日:

没落する日本

   図書館でまた違う分野の本を借りてきました。今回は、 日本社会の将来について。悲観的なのが多いです。

・「なぜ日本は没落するか」
森嶋 通夫 著 岩波書店
とても辛辣な本。
あらがいがたい日本社会の将来を描いている。
いくら他の学者が希望的観測をのべても、いままでの日本社会の運びかたを 外挿していけば没落は間違いない、という説を累々と述べている。
じゃっかん強引なところはあるものの、総体的にはぼくも賛成。
没落の過程を痛みをやわらげながら、激変のないように過ごしていく方法を 考えねばなるまい。この本の中にはそれは示されていない。
・「人類滅亡 13のシナリオ」
ムー謎シリーズ 学研
・「戦争が嫌いな人のための戦争学」
日下 公人(くさか きみんど) PHP研究所
・「農的生活」 競争から共生への新しいライフスタイル
大塚 勝夫 NECクリエイティブ
社会逃避的社会人にとって麻薬的な毒のある本。
「農的生活」を勧める早稲田大学教授。自分はン千万の収入がありながら、 読者には「金銭を伴わない幸福を目指せ」と勧める。
山形新幹線で週末農作業に往復しながら、年収100万円で満足な生活が 送れるなどと、不可能なことを書いている。
・「緊急発言 いのちへ 2」医療事故・鉄道事故・臨界事故・大震災
柳田 邦男 講談社
・「時代の深層底流を読む」寺島実郎の発言
寺島 実郎 東洋経済新報社
・「地球村の思想」グローバリゼーションから真の世界化へ
片岡 幸彦 編 新評論
・データで読み解く「日本のかたち」
櫻居 よしこ 素朴社
・超整理日記6「正確に間違う人、漠然と正しい人」
野口 悠紀男 ダイヤモンド社

9月2日:

2期目の田中知事は?

   田中康夫知事圧勝ということで、まずはご同慶のいたり。
それで、2期目はダム問題に限らず、「労働集約的産業による地域おこし」を 成功させてもらわねばならない。
そのとき県議会は、 市町村長はどのように行動するのか?

9月1日:

高齢社会と少子化、人口減少問題

   いま9/1未明。長野県知事選の結果はあと20時間もすればカタがついてるでしょう。
それはそうと、2週間にいっぺん図書館にいって、テーマを決めて本を借りてきてるのです。テーマを決めてというより、隣の書架に移動するのがめんどうだったりして。
で、今回は「高齢社会と少子化、人口減少問題」について。
一回に10冊も借りられるんですよ。きょうびの図書館って。

・「少子化をのりこえたデンマーク」
朝日選書690 湯沢雍彦(ゆざわ やすひこ)著 朝日新聞社
いったん出生率が1.3まで下がったデンマークが、  政策転換して、出生率1.7まで戻していったやりかたの検証。

 国民の意識として、重税の負担にたえても平等を重んじることができなければ まねはできない。年間平均手取り所得が180万円ほどで、消費税20〜25% という重税でなければ、すべての教育(幼稚園から大学まで)の費用が無料とか、 住居費が公費からの補助でほとんどまかなえる、などという家計は実現できないだろう。
 それと、勤務形態も男女共働きが原則、週37時間労働制。
3時すぎには父親が保育園に迎えにくる、というのも日本では実現できるだろうか? 大都市では難しいのでは?

できない話ばかりになってしまったが、日本の少子高齢化はむりやりあらがうべき問題じゃない、というのがぼくの認識です。

気になったのは、この社会で老人の自殺率が西欧で3位、と高率なことだ。
高齢者は独居が当然とされる社会通念が苦痛を呼んでいるのだろうか?  
 スウェーデンの場合、類似の政策を実施して成功したかにみえたが  財政難で政策を続行できなくなったとたん、出生率が落ちてしまった例があり、  日本でデンマークと同様な施策を実施するのは難しいと思う。

・「「過疎列島の」孤独」人口が減っても地域はよみがえるか
額賀 信(ぬかが まこと)著 時事通信社
過疎地の振興策について書いてある。日銀理事だけあってりくつっぽい書き方。
それと抽象的な書き方が多くてまだるこしい。
いいたいことは、居住人口を増やすことはあきらめて、大都市からの交流人口を呼び込みなさい、観光による振興をやりなさい、ということみたい。
いわずもがなのことばかりであった。

・「人口減少の経済学」 少子高齢化がニッポンを救う!
原田 泰(はらだ ゆたか)著 PHP研究所
老齢年金をカットして、年金制度の破綻を防ごう、という話。
「確定給付」で年金制度を設計したのは、人口逓増社会が前提だった。
そのときの設計者は未来のことを見通せなかったのだから間抜けというほかないが、
実際、人口逓減社会が現実化してしまったのだから、早期に軌道修正をおこなって 「確定拠出」(=「変動給付」の制度にしなくてはならない、という。


人口を増やすコスト:「月1万円の給付で1.3から1.8%出生率を増加させる効果がある」のだそうな。
「1999年で1.34の出生率を人口維持に必要な2.08にするには(中略)、
月30.5万円 年366万円の給付が必要」だって。 給付が年収を上回ってしまう家計もあるんじゃないの?

・「人口ピラミッドがひっくり返るとき」 高齢化社会の経済新ルール
ポール・ウォーレス著 高橋健次 訳 草思社

・「子どもという価値」 少子化時代の女性の心理
柏木 恵子 著 中公新書1588

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